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原付バイクの放置復活メンテナンス〜車種別

原付バイクの放置カテゴリー

放置した原付バイクをまた、乗り始めよう!と、修理に乗り出す人を最近ひじょうに多く見かけます。イイコト?悪いコト?良く言えば、モノを大切にするようになった。悪く言えば、買い替えをする財布の紐が固く締まっている。個人的には正常な世の中になってきたと思います。そんな方々にピッタリのカテゴリーが、車種別放置メンテです。



原付バイクの放置ページで紹介した、放置した原付バイクのチェック番号に基づき、実際の原付バイクでチェックしてみたいと思う。

チェック【1】チェック【2】チェック【3】チェック【4】チェック【5】チェック【6】チェック【7】
タンクの
確認
キャブの
確認
ブレーキ
確認
アクセル
確認
キック
始動
セル
始動
車体最終
確認


コンパクトでキュートなボディが人気!アプリオ

アプリオタイプⅡ

アプリオ【4JP】・アプリオタイプⅡ【4LV】・アプリオナチュラル【SA11J】・他ヤマハ系スクーター対応

ジョグ3KJ/3RY | ジョグ3YJ/3YK | アプリオ | ビーノ

チェック1 ガソリンタンクのチェック


アプリオのタンク

ジョグの場合、給油口周りのドレーン穴がゴミで詰まるコトがある。ガソリン受けに雨水が溜まるコトがあるので、注意が必要。

▼どちらの状態かよく確認しよう▼

キレイなタンク口のサビているタンク
後期型のキャップ形状が明らかに違うタイプ(SA11J)などは、比較的、雨水が回り難いので、キレイなコトが多い。このように給油口のふちがサビ付いているコトの多いヤマハ系。やはり、外部に露出しているコトがネックのようだ。対策キャップに交換すると少しはマシのようだが基本的に燃料タンクがサビやすい車種だと思ったほうが良い。


ドレン

泥除けの部分に這っているホースが、給油口受けのドレン
ここがゴミつまりを起こしていると、雨水が入りやすくなる。
ホースからエアーガンを使ったりして、導通を確認しておこう。


ガソリンタンクの中に水の混入が見受けられた場合

  • 放置期間によって違うが、下にうっすらと水が見受けられた場合
    この場合、給油口からの掃除でクリヤーできるかも知れない。

  • 水の混入の為、明らかにサビが回っている場合
    この場合は、タンクを外して洗浄するのも、効果がない。
    というには、タンク内はサビ止めのコーティングがされている。
    このコーティングが落ちてしまったゆえにサビているわけなので、洗浄したトコロで持続は期待できない。

コーティング剤配合の薬品を使うか、交換か!?
よくお財布と相談しよう。

チェック2 キャブレターのチェック

アプリオのキャブの位置

アプリオ【4JP/4LV/SA11J】のキャブレターの位置はココだが・・・エアクリーナーを外してやっとこさ見える感じ。
外からはほとんど見えない。メンテナンスのコト、まったく考えとらん。

[check]Wikipedia→キャブレター

[check]KITCO吸気系セッティング詳細→とってもわかりやすいキャブレター図解

▼フロートチャンバー部のドレンを緩め、古いガソリンを抜く▼

ジョグのフロートチャンバー部ガソリンの流れる場所
赤丸の部分にドレン抜きがある。反時計回りに回し、緩める。おそらくセンタースタンドを伝ってガソリンは流れてくるだろう。
  • ここまでの作業をして、もし古いガソリンが出てきた場合は、キックをふみ、そのまま垂れ流しでガソリンを回してみよう。イグニッションはOFFでよい。
  • もし、何も出てこないようなら、キャブが腐っているか、燃料ポンプが動いていない可能性がある。キックを踏んでみてもガソリンが出て来ない場合、まずは燃料ポンプのメンテナンスをしてみよう。
  • 燃料ポンプがしっかりガソリンを送っていても、キャブのチャンバー部からガソリンが出て来ない場合は、キャブが腐ってる可能性大だ。
  • さらについでにエアクリーナーの洗浄もしておこう
  • さらにさらに!インマニの交換なんかもどうだろう!

チェック3 アクセルワイヤーのチェック

アクセルワイヤーはこーなってるぞ!

ジョグのアクセルワイヤー



アクセルを捻ると、キャブレターのフロートの作動へと、繋がる。

→アクセルワイヤー

まずは、アクセルを開けてみよう
つまり、アクセルが捻るコトが出来れば、キャブのフロートが開くコトになるわけだ。
ヤマハ系スクーターには、アクセルワイヤーの方式が二種類ある。

  1. 一本通しの自然開閉アクセル(古い機種に採用されている)
  2. 二本通しの強制開閉アクセル(比較的新しい機種に採用されている)

強制開閉になってからは、ワイヤーの渋い動きも緩和されるようになった。
つまり、強制的に戻す方式というコトになる。
強制開閉の場合、ほとんど注油の必要性が無くなった。
どちらのタイプか判断するのは、アクセルワイヤー本数を確認するだけ。

1本タイプ2本タイプ
▲1本タイプ▲2本タイプ

ヤマハの場合、捻るコトが出来ない場合

  • ハンドルがサビてグリップが渋付いて捻れないケース
  • キャブ内部が腐っていて、捻れないケース

と原因が分かれます。
上の構造を見て貰えればわかるとーり、キャブのフロートと繋がってるというコトから、キャブレターとも密接な関係がある。

さて、アクセルが捻るコトが出来ただけで安心してはイケない。
問題は、スパっと戻るかだ。
アクセルが戻らない場合は、走っちゃダメ!

その場合の措置は

  • ハンドルのサビ落とし
  • キャブ洗浄

上記の捻れない場合を想定した、措置と同一ですね。

チェック4 ブレーキのチェック

  • ブレーキレバーを握る

まずリアブレーキから握ってみますが、握ってもスコスコ戻るようであれば、まず大丈夫。なんとなく戻りが悪いようであれば、ワイヤーが悪いのか、ブレーキライニング側が悪いか、見極めなければならない。

  • ホイールが回るかも確認しよう

ブレーキを握って、ホイールが回らなくなる事がある。ブレーキが引きずっていたり、利きっぱなしになっていたり、エンジンがかかっても、これでは乗り出せない。特にリヤブレーキの固着は、厄介だ。走る前に、良く確認しよう。

  • リアブレーキの固着が見受けれらた場合

ライニングペダルからワイヤーを外して、ブレーキ支軸ワイヤーか?

どちらに原因があるか調べる

  • まずは、ブレーキワイヤーをライニングペダルから外そう。
まず注油してみよう←まず、ワイヤー内部へ注油してみよう。これで直らなければ、まずペダルに原因がある。
反時計回り←調整ネジを反時計回りに回して外す
外れた←ワイヤーを外して、ペダルが動くか確認だ。
  • ライニングペダルが戻るかチェックしよう

スコスコ戻る状態である時に、ブレーキの戻りが悪い場合は、ワイヤーに原因がある。
ワイヤーの動きが渋い時は

  • ワイヤーインジェクターを使い注油
  • ワイヤー交換

のいずれかのメンテをして欲しい。
ブレーキの引きずりは、やっぱり良くない。

[check]Wikipedia→ドラムブレーキ

[check]S&Eブレーキ株式会社→ディスクブレーキとドラムブレーキ

チェック5 キックでエンジンを掛ける

さて、いよいよエンジン始動だが、キックを踏みましょう。
キックなんか踏んだコトない!
って方もいるでしょう。
でも、このサイトを見て頂いたのもなんかのご縁。
この機会に、ぜひキック始動を体験してみましょう。

[check]Wikipedia→キックスターター

なぜか?

管理者はこー考えちゃいます。

  1. 放置した場合は、バッテリーは弱ってる
  2. エンジンが掛かる可能性があれば、キックで始動
  3. 始動すれば、エンジンは発電する
  4. 発電すれば、バッテリーをチャージする
  5. 走り回れば、バッテリーは以前と同じ状態に戻る
  6. 余計な手間がひとつ減る

ってな考えを漠然としてしまいます。

でもちっと待て!キックを踏んでもガソリンが流れない!

ってコトが多いのもヤマハならでは・・・
数ヶ月の放置でポンプが正常に動いていないかも!


マフラーからケムリ

さー無事にエンジンが始動出来たら、
おそらく白煙をいっぱい吹くでしょう。
そのケムリを、その時に出し切って置くと、あとで調子がのります。

この時、びびっちゃイケません。

たっぷりとケムリを出せる場所に移動してでも、出し切ってしまおう。

▼ちなみに、こんな感じになって遭難するかも知れません▼

もわんもわん

放置した場合、キックレバーがうまく踏めない踏めても戻って来ないなどの理由で、うまくエンジンをかけるコトが出来ない時もあります。
この時は、駆動系のメンテナンスも兼ねて、キックギアを掃除するコトをオススメ致します。

チェック6 セルスターターを使用する

セルスターター・・・
つまり、右側の黄色いボタンで始動するコトだ。

[check]Wikipedia→セルモーター

  • ブレーキを前後、どちらでもイイので、握る。
  • ヘッドライトスイッチ下の黄色いボタンを押す。

そして、音によるチェック!

キュルキュルキュルキュ〜キュ〜キュ〜カチンカチンうんともすんとも
大丈夫!元気元気ちっと弱いぞーあれ〜?死期が近いご臨終です・・・
どーしたらイイ?
ガンガン走ろう!チャージで復活します!バッテリー交換バッテリー交換、もしくは、ヒューズが飛んでたり、リレーが動いてない可能性もあります

何のメンテナンスに対してもそうですが、  って重要です。
音をしっかり聴くと、バイク屋さんに修理に出す時もそうですが、参考になります。

こんな音がした!

というのを、ちゃんと覚えておきましょう。

[check]GSYUASAバッテリー上がりの原因→バッテリー上がりの原因

チェック7 車体の最終チェック

さーエンジンも掛かり、バッテリーもなんとかOK!
ってコトになれば、あとは走り回りたいわけだが、まだチェックするべきトコがある。

  • ウィンカー(右/左)の点滅確認
  • テールライト(テール/ブレーキ)の点灯確認
  • ヘッドライト(HI/LOW)の点灯確認
ヘッドライトテールランプメーターランプ

最低限、このぐらいの確認はしておこう。
保安部品の点灯がなされていないと、捕まっちゃいます。

次にチェックしたいのが、タイヤの空気圧

これは、パンクにも繋がりやすいし、フロントが 1キロ(単位:kgf/cm2) を切ってる空気圧だと、
けっこー怖い思いをする。

フロント1.8キロ(単位:kgf/cm2)
リア 3キロ(単位:kgf/cm2)

は入れておきたいトコロだ。

[check]ダンロップ→タイヤについて

[check]ダンロップ→タイヤサイズ検索

さー これまでの厳しいチェックポイントを乗り越え、いざ出陣!

よーやく、風になれました。

だが、その前に・・・
ヤマハ系スクーターに出やすいエンジン回転の下がりにくい現象
これは、インテークマニホールド に原因がある。
インマニの亀裂 による二次エアーの吸い込みがそれだ。

  • そこで、インマニの劣化がひどくなる前の補修なぞしてみよう

最終確認は、加速最高速のチェック。

0〜20キロの加速20〜40キロの加速40〜MAXの伸び
つまり信号待ちからのスタートダッシュ交差点を曲がってスピードをあげる時の加速最高速がなんキロかによってコンディションが分かる
なにが悪い?
ウェイトローラー磨耗・クラッチシュー磨耗・キャブ調整・キャブ詰まり・エアフィルター詰まりプーリー磨耗・クラッチシュー磨耗・ウェイトローラー磨耗・キャブ詰まり・マフラー詰まりベルト磨耗・プーリー磨耗・マフラー詰まり・キャブ詰まり・エアフィルター詰まり

かなり、原因に究明には腕がいるかも知れないが、参考にして貰いたい。


いよいよレトロ系ナンバー1のビーノだ!▲NEXT▼

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