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原付バイクの放置復活メンテナンス〜車種別
放置した原付バイクをまた、乗り始めよう!と、修理に乗り出す人を最近ひじょうに多く見かけます。イイコト?悪いコト?良く言えば、モノを大切にするようになった。悪く言えば、買い替えをする財布の紐が固く締まっている。個人的には正常な世の中になってきたと思います。そんな方々にピッタリのカテゴリーが、車種別放置メンテです。
原付バイクの放置ページで紹介した、放置した原付バイクのチェック番号に基づき、実際の原付バイクでチェックしてみたいと思う。
レトロ系スクーターで人気ナンバー1のビーノ
ビーノ【5AU】・ビーノ【SA10J】・他ヤマハ系スクーター対応
ジョグ3KJ/3RY | ジョグ3YJ/3YK | アプリオ | ビーノ
ガソリンタンクのチェック
ビーノの場合、給油口周りのドレーン穴がゴミで詰まるコトがある。ガソリン受けに雨水が溜まるコトがあるので、注意が必要。
▼給油口のキャップとのアタリ部分を確認してほしい▼
後期型(SA10J)のタンクキャップは、まだイイが、5AU初期型タイプのキャップなどは、ひじょうに水が入りやすい。対策部品と交換するか、バイクカバーなどを付けて保管するか してもらいたい。 | ここが重要だ!! このタンクキャップとのアタリ部分が一番大切なのだ。このアタリ部分がサビていると、キャップに回った雨水が混入する原因になるのだ。 |
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構造が分かってくれるだろうか!?ホースが、給油口受けのドレン。
受け皿で受けた水やガソリンを、ホースへと流れるわけだ。
ここがゴミつまりを起こしていると、雨水が入りやすくなる。
ホースからエアーガンを吹いたりして、導通を確認しておこう。
ガソリンタンクの中に水の混入が見受けられた場合
- 放置期間によって違うが、下にうっすらと水が見受けられた場合
この場合、給油口からの掃除でクリヤーできるかも知れない。
- 水の混入の為、明らかにサビが回っている場合
この場合は、タンクを外して洗浄するのも、効果がない。
というには、タンク内はサビ止めのコーティングがされている。
このコーティングが落ちてしまったゆえにサビているわけなので、洗浄したトコロで持続は期待できない。
コーティング剤配合の薬品を使うか、交換か!?
よくお財布と相談しよう。
キャブレターのチェック
ビーノ【5AU】・ビーノ【SA10J】のキャブレターの位置はココだが・・・エアクリーナーを外してやっとこさ見える感じ。
外からはほとんど見えない。メンテナンスのコト、まったく考えとらん。
Wikipedia→キャブレター
KITCO吸気系セッティング詳細→とってもわかりやすいキャブレター図解
▼フロートチャンバー部のドレンを緩め、古いガソリンを抜く▼
赤丸の部分にドレン抜きがある。反時計回りに回し、緩める。 | おそらくセンタースタンドを伝ってガソリンは流れてくるだろう。 |
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- ここまでの作業をして、もし古いガソリンが出てきた場合は、キックをふみ、そのまま垂れ流しでガソリンを回してみよう。イグニッションはOFFでよい。
- もし、何も出てこないようなら、キャブが腐っているか、燃料ポンプが動いていない可能性がある。キックを踏んでみてもガソリンが出て来ない場合、まずは燃料ポンプのメンテナンスをしてみよう。
- 燃料ポンプがしっかりガソリンを送っていても、キャブのチャンバー部からガソリンが出て来ない場合は、キャブが腐ってる可能性大だ。
- さらについでにエアクリーナーの洗浄もしておこう
- さらにさらに!インマニの交換なんかもどうだろう!
アクセルワイヤーのチェック
アクセルワイヤーはこーなってるぞ!
アクセルを捻ると、キャブレターのフロートの作動へと、繋がる。
赤→アクセルワイヤー
まずは、アクセルを開けてみよう。
つまり、アクセルが捻るコトが出来れば、キャブのフロートが開くコトになるわけだ。
ヤマハ系スクーターには、アクセルワイヤーの方式が二種類ある。
- 一本通しの自然開閉アクセル(古い機種に採用されている)
- 二本通しの強制開閉アクセル(比較的新しい機種に採用されている)
強制開閉になってからは、ワイヤーの渋い動きも緩和されるようになった。
つまり、強制的に戻す方式というコトになる。
強制開閉の場合、ほとんど注油の必要性が無くなった。
どちらのタイプか判断するのは、アクセルワイヤー本数を確認するだけ。
▲1本タイプ | ▲2本タイプ |
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ヤマハの場合、捻るコトが出来ない場合
- ハンドルがサビてグリップが渋付いて捻れないケース
- キャブ内部が腐っていて、捻れないケース
と原因が分かれます。
上の構造を見て貰えればわかるとーり、キャブのフロートと繋がってるというコトから、キャブレターとも密接な関係がある。
さて、アクセルが捻るコトが出来ただけで安心してはイケない。
問題は、スパっと戻るかだ。
アクセルが戻らない場合は、走っちゃダメ!
その場合の措置は
- ハンドルのサビ落とし
- キャブ洗浄
上記の捻れない場合を想定した、措置と同一ですね。
ブレーキのチェック
- ブレーキレバーを握る
まずリアブレーキから握ってみますが、握ってもスコスコ戻るようであれば、まず大丈夫。なんとなく戻りが悪いようであれば、ワイヤーが悪いのか、ブレーキライニング側が悪いか、見極めなければならない。
ブレーキレバー駆動部分の注油も重要だ!
- ホイールが回るかも確認しよう
ブレーキを握って、ホイールが回らなくなる事がある。ブレーキが引きずっていたり、利きっぱなしになっていたり、エンジンがかかっても、これでは乗り出せない。特にリヤブレーキの固着は、厄介だ。走る前に、良く確認しよう。
- リアブレーキの固着が見受けれらた場合
ライニングペダルからワイヤーを外して、ブレーキ支軸かワイヤーか?
どちらに原因があるか調べる
- まずは、ブレーキワイヤーをライニングペダルから外そう。
←まず、ワイヤー内部へ注油してみよう。これで直らなければ、まずペダルに原因がある。 | |
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←調整ネジを反時計回りに回して外す | |
←ワイヤーを外して、ペダルが動くか確認だ。 |
- ライニングペダルが戻るかチェックしよう
スコスコ戻る状態である時に、ブレーキの戻りが悪い場合は、ワイヤーに原因がある。
ワイヤーの動きが渋い時は
- ワイヤーインジェクターを使い注油
- ワイヤー交換
のいずれかのメンテをして欲しい。
ブレーキの引きずりは、やっぱり良くない。
Wikipedia→ドラムブレーキ
S&Eブレーキ株式会社→ディスクブレーキとドラムブレーキ
キックでエンジンを掛ける
さて、いよいよエンジン始動だが、キックを踏みましょう。
キックなんか踏んだコトない!
って方もいるでしょう。
でも、このサイトを見て頂いたのもなんかのご縁。
この機会に、ぜひキック始動を体験してみましょう。
Wikipedia→キックスターター
なぜか?
管理者はこー考えちゃいます。
- 放置した場合は、バッテリーは弱ってる
- エンジンが掛かる可能性があれば、キックで始動
- 始動すれば、エンジンは発電する
- 発電すれば、バッテリーをチャージする
- 走り回れば、バッテリーは以前と同じ状態に戻る
- 余計な手間がひとつ減る
ってな考えを漠然としてしまいます。
でもちっと待て!キックを踏んでもガソリンが流れない!
ってコトが多いのもヤマハならでは・・・
数ヶ月の放置でポンプが正常に動いていないかも!
さー無事にエンジンが始動出来たら、
おそらく白煙をいっぱい吹くでしょう。
そのケムリを、その時に出し切って置くと、あとで調子がのります。
この時、びびっちゃイケません。
たっぷりとケムリを出せる場所に移動してでも、出し切ってしまおう。
▼ちなみに、こんな感じになって遭難するかも知れません▼
放置した場合、キックレバーがうまく踏めない、踏めても戻って来ないなどの理由で、うまくエンジンをかけるコトが出来ない時もあります。
この時は、駆動系のメンテナンスも兼ねて、キックギアを掃除するコトをオススメ致します。
セルスターターを使用する
セルスターター・・・
つまり、右側の黄色いボタンで始動するコトだ。
Wikipedia→セルモーター
- ブレーキを前後、どちらでもイイので、握る。
- ヘッドライトスイッチ下の黄色いボタンを押す。
そして、音によるチェック!
キュルキュルキュル | キュ〜キュ〜キュ〜 | カチンカチン | うんともすんとも |
---|---|---|---|
大丈夫!元気元気 | ちっと弱いぞー | あれ〜?死期が近い | ご臨終です・・・ |
どーしたらイイ? | |||
ガンガン走ろう! | チャージで復活します! | バッテリー交換 | バッテリー交換、もしくは、ヒューズが飛んでたり、リレーが動いてない可能性もあります |
▲元気がイイセル音
何のメンテナンスに対してもそうですが、 音 って重要です。
音をしっかり聴くと、バイク屋さんに修理に出す時もそうですが、参考になります。
こんな音がした!
というのを、ちゃんと覚えておきましょう。
GSYUASAバッテリー上がりの原因→バッテリー上がりの原因
車体の最終チェック
さーエンジンも掛かり、バッテリーもなんとかOK!
ってコトになれば、あとは走り回りたいわけだが、まだチェックするべきトコがある。
- ウィンカー(右/左)の点滅確認
- テールライト(テール/ブレーキ)の点灯確認
- ヘッドライト(HI/LOW)の点灯確認
最低限、このぐらいの確認はしておこう。
保安部品の点灯がなされていないと、捕まっちゃいます。
次にチェックしたいのが、タイヤの空気圧。
これは、パンクにも繋がりやすいし、フロントが 1キロ(単位:kgf/cm2) を切ってる空気圧だと、
けっこー怖い思いをする。
フロント1.8キロ(単位:kgf/cm2)
リア 3キロ(単位:kgf/cm2)
は入れておきたいトコロだ。
ダンロップ→タイヤについて
ダンロップ→タイヤサイズ検索
さー これまでの厳しいチェックポイントを乗り越え、いざ出陣!
よーやく、風になれました。
だが、その前に・・・
ヤマハ系スクーターに出やすいエンジン回転の下がりにくい現象。
これは、インテークマニホールド に原因がある。
インマニの亀裂 による二次エアーの吸い込みがそれだ。
- そこで、インマニの劣化がひどくなる前の補修なぞしてみよう
最終確認は、加速と最高速のチェック。
0〜20キロの加速 | 20〜40キロの加速 | 40〜MAXの伸び |
---|---|---|
つまり信号待ちからのスタートダッシュ | 交差点を曲がってスピードをあげる時の加速 | 最高速がなんキロかによってコンディションが分かる |
なにが悪い? | ||
ウェイトローラー磨耗・クラッチシュー磨耗・キャブ調整・キャブ詰まり・エアフィルター詰まり | プーリー磨耗・クラッチシュー磨耗・ウェイトローラー磨耗・キャブ詰まり・マフラー詰まり | ベルト磨耗・プーリー磨耗・マフラー詰まり・キャブ詰まり・エアフィルター詰まり |
かなり、原因に究明には腕がいるかも知れないが、参考にして貰いたい。
さらに、これはおまけ。
ビーノに多い、ミラーのポキン!
次はスズキ主要車種だ!▲NEXT▼
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